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高知 メガネのハマヤは、浜田清と久美+タカアキのメガネ店です。

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〒781-2105 高知県吾川郡いの町新町66

子供の遠視

レンズには凸レンズ(プラスレンズ)と凹レンズ(マイナスレンズ)があります。
近視を矯正するには凹レンズを使用し、遠視を矯正するには凸レンズを使用します。

近視を矯正する凹レンズはレンズの中心部分が薄くなり、周辺部分(コバ厚)が厚くなるレンズです。
遠視を矯正する凸レンズは凹レンズと逆になり、中心部分が厚くなり、周辺部分が薄くなるレンズです。


凸レンズ


凹レンズ
気になるのは、レンズの厚みに関してです。
近視ならレンズコバ厚、、遠視ならレンズ中心厚。
レンズが厚くなるのは見栄えもよくないし、重量の問題もでてきます。

お子様が近視の場合、それほど心配することはありません。
それは、お子様の近視度数はそんなに強くないことが多いことと、子供サイズのメガネではコバ厚はそんなに出てこないからです。
適切なメガネサイズを選んで、レンズは球面設計の普通屈折(1.5)か高屈折(1.6)で十分な場合がほとんどです。

しかし遠視のお子様の場合、度数にもよりますが、レンズ中心厚の問題がでてきます。
弱度であれば、そう問題にすることもないのですが、中度以上(S+3.00D~)ぐらいからレンズ中心部のポッコリ感が目立ってしまいます。

中心厚を薄くするには、非球面設計の超々高屈折レンズを使うという方法もあるのですが、超々高屈折レンズは透明度が悪くなる、コーティングが傷みやすい傾向にあるなどのデメリットもあります。
価格も高くなります。

では、どうするか。

薄型加工(外径指定)」をすれば、レンズの中心厚は薄くなります。
当店は遠視の中度以上のかたには、薄型加工をおすすめしています。
ただし、薄型加工はメーカーの特別注文になりますので、日数が1週間ぐらいかかります。

薄型加工の効果は、お子様のPD(瞳孔間距離)とフレームサイズとの関係も重要になってきます。
PDに適合するフレームサイズで、薄型加工の効果が最大限発揮できます。

遠視度数がS+5.00以上ぐらいになりますと、見栄えを重視されて非球面設計で高屈折以上のレンズを購入されるかたが多いです。

■遠視度数がS+5.00Dで、PDが55mmのお子様にメガネを調製した場合

<プラスチックレンズを使用>
フレームサイズとレンズの種類(屈折率)で、これだけの厚みの差がでてきます。

①フレームサイズは56mm(42□14)フレームカラー、ブルー。
②フレームサイズは58mm(44□14)フレームカラー、ライトブルー。
③フレームサイズは60mm(46□14)フレームカラー、オレンジ。

メガネサイズについて」(←クリック)


①フレームカラー ブルー

標準径で仕上げた場合の中心厚と重量。42□14サイズで、薄型加工をすれば
球面設計
屈折率1.5を使用。
中心厚 6.6mm →3.4mm
重量 6.9g →3.1g
球面設計
屈折率1.6を使用。
中心厚 5.6mm →2.9mm
重量 5.8g → 2.6g
非球面設計
屈折率1.67を使用。
中心厚 4.7mm →2.6mm
重量 5.0g → 2.5g
非球面設計
屈折率1.74を使用。
中心厚 4.3mm →2.5mm
重量 5.0g → 2.6g
 ②フレームカラー ライトブルー

 標準径で仕上げた場合の中心厚と重量。 44□14サイズで、薄型加工をすれば
球面設計
屈折率1.5を使用。
 中心厚 6.6mm →3.9mm
重量 6.9g  → 3.9g
球面設計
屈折率1.6を使用。
 中心厚 5.6mm → 3.4mm
重量 6.3g →  3.4g
非球面設計
屈折率1.6を使用。
 中心厚 4.7mm → 2.9mm
重量 5.4g →   3.0g
非球面設計
屈折率1.74を使用。
 中心厚 4.3mm → 2.8mm
重量 5.4g → 3.2g
 ③フレームカラーオレンジ

標準径で仕上げた場合の中心厚と重量。 46□14サイズで、薄型加工をすれば
球面設計
屈折率1.5を使用。
 中心厚 6.6mm → 4.3mm
重量 8.0g →  4.7g
球面設計
屈折率1.6を使用。
 中心厚 5.6mm → 3.8mm
重量 6.8g →  4.2g
非球面設計
屈折率1.67を使用。
 中心厚 4.7mm → 3.2mm
重量 5.9g →  3.7g
非球面設計
屈折率1.74を使用。
 中心厚 4.3mm → 3.0mm
重量 5.8g →  3.7g
お子様のPDが55mmの場合、①番のフレームを選んでいただくと、薄型加工の効果が最も発揮できるのがおわかりいただけたでしょうか。
「では、①番のフレームに」と簡単に決まればいいのですが、PDとの適合性は良くてもお顔に対してはフレームが小さすぎる。ということも往々にしてあります。
お顔の大きさのわりには、PDが狭いお子様もいらっしゃいます。

そんなときは、優先的にお顔の大きさに適合するフレームを選ばれたほうがいいです。

前枠の大きさは適合しているけど、テンプル(腕)の長さがたりない。ということもあります。
この場合は、テンプルのみ長いテンプルに付け替えることができます。(できないフレームもあります)

薄型加工は乱視軸(乱視の方向)によっても、薄くなる効果に差がでます。

遠視のかたで、度数は同じで乱視軸が違う場合。

②番のフレームで厚み計算をしてみました。
(Sは遠視度数、Dは度数の単位、Cは乱視度数、Axは乱視軸)
プラスチックレンズ球面設計の屈折率1.6を使用した場合。
S+5.00D C-1.00D Ax180
乱視軸が180°の場合
S+5.00D C-1.00D Ax90
乱視軸が90°の場合
標準径 ・中心厚5.6mm。
・重量6.35g
・中心厚は5.6mm。
・重量6.45g
薄型加工 ・中心厚3.4mm。(-2.2mm)
・重量3.5g(-2.85g)
・中心厚2.9mm。(-2.7mm)
・重量2.95g(-3.5g)

乱視軸がマイナスで90方向は、もっとも薄型加工の効果が発揮できます。
遠視で乱視があるかたの場合、レンズを標準径よりも小さく作る「外径指定加工」よりも、フレームの縦横を正確に測定して、フレームの大きさ、形に合わせて仕上げる薄型加工が有効です。

この凸レンズの写真は標準径と外径指定の比較写真です。

向って右レンズが外径70mm。向って左レンズが外径指定で60mmの見本です。
外径指定加工でもこれぐらい薄くすることができますが、乱視のかたは薄型加工でもっと薄く軽く作ることができます。

 遠視用レンズ(凸レンズ)の厚み見本を用意しています。実際に、中心厚を見比べていただけます。

 
 中心厚が3mmと6mmでは、これだけ厚みが違います。
薄型加工をして、中心厚を少しでも薄くすることをおすすめします。


■遠視のお子様用メガネフレームは大きくわけて、金属系のメタルフレームとプラスチック系のセルフレームがあります。

セルフレーム メタルフレーム
特長 ・金属アレルギーの心配がない。
・鼻当ての変形が少ない。
・カラーが豊富にある。
・レンズの厚みが目立たない。
・頂間距離が短めに設定できる。
・弾力性がある。
・修理がしやすい。
・テンプルの長さを調整しやすい。
・種類が豊富にある。
・チタンフレームは軽い。

と、それぞれに特長があり、短所もあります。
「頂間距離が短めに設定できる」というのは、凸レンズを使用する遠視のかたの場合、レンズと角膜の距離が離れれば離れるほど眼が大きく見えてしまうからです。
やはり、眼が大きく見えるのは、不自然に見られてしまいます。

↓凸レンズをできるだけ眼に近づけて撮影しました。


↓凸レンズをやや眼から離して撮影しました。
おすすめは、メタルフレームとセルフレームの使いわけです。
普段はセルフレームで、運動のときは弾力性があるメタルフレームとか。
それぞれの良い点を上手使うのが良い方法です。

いずれにしても遠視のお子様のメガネ店選びは、

・子供用メガネのサイズ、種類を豊富に在庫している。
・メガネ選びの適切なアドバイスをしている。
・「薄型加工」を積極的にしている。
・正確なフィティング調整をしている。
が必須の条件になるのではないでしょうか。


売上重視の量販店は、レンズはどんな人にも非球面設計レンズをすすめているところもあるようです。
非球面設計レンズの欠点もあるのに、およそ非球面設計が必要ではないと思われる人にも「高い良いレンズをつかいました」と言って販売しているところもあるようです。

おそらく非球面設計のレンズのほうが利益率がいいから「どんな人にも非球面設計レンズを売りなさい」という会社の方針なのでしょう。
そういう販売方法は細かいコンサルティングを必要としないので、効率重視の量販店にはうってつけです。

フレームは、お顔に合っていなくても「ピッタリです」と言って、フレームのほうにお顔を合わせてもらいます。効率重視ですから、こと細かくメガネサイズを揃えるという意識はありません。
ま、そのうちピッタリになってくるかもしれませんが・・・・。

売上重視の量販店に正確なフィッティング調整を期待するのも無理です。
手間ひまと、技術が必要になりますから。


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