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輻輳力について 3

輻輳力が弱いかた、寄り目が苦手なかたはパソコン作業で疲れやすくなります。

調節力と輻輳力は連動しています。  
屈折の動的要素が「調節」で 、眼位の動的要素が「輻輳」になります。  
その関係で、近視は「外斜位」になりやすく、遠視は「内斜位」になりやすくなります。  

なので「近視で外斜位、遠視で内斜位」は自然で、「近視で内斜位、遠視で外斜位」は不自然・・・・ということも言えます。      

屈折異常(遠視、近視など)と眼位異常(斜位など)がある場合、調節と輻輳の関係を考えて  
・「近視で外斜位、遠視で内斜位」は完全矯正にする。  
・「近視で内斜位、遠視で外斜位」は低矯正にする。  
の調製方法があります。   調節を多くして、輻輳を多く引き出すか、   調節を少なくして、輻輳を少なくなるか。  

たとえば、近視で外斜位であれば、完全矯正することにより、近見時に低矯正に比較すると、より調節力を使うことになります。  
調節力を使うと、調節と連動している輻輳も動きます。(調節性輻輳)   そうすることにより輻輳不全の減少が期待できる。という訳です。  

近視で内斜位、遠視で外斜位は、その逆で調節性輻輳を減少させましょう。ということです。   しかし、この方法で上手くいく場合もあるし、いかないこともあります。   生きている人間の眼の眼鏡調製は教科書通りにいきません・・・・本当に




人類は100%加齢します。当然眼球にも眼付属器にも加齢は起こってきます。  
加齢によって眼は変化していき、一般的に老化現象と言われている眼の加齢現象は40歳ぐらいから観察されるようになります。  

加齢による老化現象で、視力、眼球運動などの視機能は低下していきます。  
視力低下の原因は、角膜、水晶体、硝子体の光の透過率の変化と老人性縮瞳があります。
水晶体は老化とともに黄色化し、短波長の透過が低下します。  

眼の屈折度数(遠視、近視、乱視)も変化しやすくなり、眼の調節機能も低下していきます。  
眼球運動の低下は、眼の筋肉や脳の衰えに伴って起きてきます。 (眼は、脳とつながっています)  

眼球運動の低下は、眼位(視軸の向き)ズレが起きやすくなり、斜位になりやすくなります。      
「遠視は内斜位になりやすい」というのは、調節力が旺盛にある10代、20代の話です。  
40代になると「遠視で外斜位」のかたも増えてきます。   その遠視はもともとあった弱度遠視が調節力の衰えで、顕在化してくる例も少なくありません。
 



調節力は、   調節力はレンズのパワーである「D」(*D=Dioptorieディオプトリー)で表すことが可能です。  
たとえば、正視の人が目いっぱいに水晶体を膨らませて、40pまではピントが合い、40pよりも近い距離ではボケて見える場合、40pを近点(調節近点)といいます。  

このかたの調節力は、 100÷近点距離(40p)=2.5Dという計算で求めることができます。
すなわち、「レンズの+2.5Dに匹敵するパワーを水晶体が持っている」と思ってください。  

調節力は、加齢に伴って次第に低下していき、近点は次第に遠ざかっていきます。
45歳ぐらいで約3D〜3.5D程度、50歳ぐらいで約2.5D〜3.5Dになってしまいます。    
調節力と輻輳力の関係は、調節力が旺盛な10代、20代と、老眼鏡が必要になってくる40歳を過ぎたかたでは変わってきます。  
つまり、眼鏡調製は年齢も考慮に入れてくださいね・・・・という話です。
 
「近視+外斜位は完全矯正が望ましい」と書いてあっても、それは調節力が旺盛にある年代のことですよ・・・ということです。  
ちなみに、調節力の平均は 、 
・10歳 13.2D  ・ 20歳 9.8D  ・ 25歳 8.5D  ・ 30歳 7.3D  ・ 35歳 6.1D  ・ 40歳 4.9D   ・45歳 3.4D   ・50歳 2.3D   ぐらいです。
 
もちろん、個人差もありますが、40代では10代のころのような調節力はありません。  

屈折検査における調節の介入も、調節力が旺盛にある若い人ほどおきやすいです。



近見反応に伴う輻輳のことを「調節性輻輳」と呼びます。
  「調節性輻輳」の量(AC/A比と呼びます)は、一定というわけではなく、個人差があります。  
一定の調節力に対して、AC/A比が高いか、低いか。      
「輻輳不全タイプ」のかたは、通常AC/A比は低くなります。近見視では大きな「外斜位」になり、複視になることもあります。  
そんな場合、輻輳力を強める視機能トレーニングをすることで、主訴が改善することもあります。  
脳に働きかけるような「意識」を持って、トレーニングを行ってください。      

ちなみに、外斜位のかたに「ベースアウトプリズム」を入れるトレーニング方法があります。   この方法は、眼位に大きな問題がなくても、時々眼が外側(耳側)に寄るかたにも効果的な場合があります。



「調節麻痺薬」は、小児の遠視度数を測定するときなど余分な調節を排除したいときに用います。  
調節麻痺薬は、副交感神経支配のコリン作動性受容体をブロックし毛様体筋が収縮できないように(調節できないように)   しています。 (日本眼鏡技術者協会 生涯教育 より)      
この「調節麻痺薬」、薬ですから、当然副作用もあります。  
・眼圧上昇 ・動悸 ・吐き気 ・頭痛 ・発熱 ・じん麻疹 ・眼瞼炎 など   そんな副作用のあるものを遠視度数を測定する目的で40代以上の人に使用してもいいものかどうか( 一一)  
他の薬との飲み合わせなどがあると、眼球運動障害が起こるのではないか・・・・という懸念もあります。  
「調節麻痺薬で遠視を発見してくれたけど、輻輳機能がおかしくなった」と。
 
もちろん、「調節麻痺薬」が眼球運動障害の原因とは断定できませんが、要因になった可能性はあります。  
そもそも「病院は危険なところでもある」という医師もいます。  
病気でもない遠視度数の調製に薬が必要なのでしょうか?  

40代のかたは、遠視の発見も容易にできます。(検査環境、屈折検査にもよります)  
遠視が潜伏しやすいのは、調節力が旺盛にある10代までのかたです。(20代も要注意ですが)   自律神経も乱れやすい40代に遠視の発見のために、危険性のある薬を使っていいものかどうか・・・・。


  
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