乱視とは、眼に入ってくる光の向きによって、光線の結像位置が変わってしまう状態をいいます。 下図はその一例で、縦方向の光は網膜より後に結像し(遠視状態)、横方向の光は網膜より手前に結像(近視状態)していることを表しています。 もちろん両方の結像点とも網膜の手前にある場合(近視の乱視)もあれば、逆に両方とも網膜の後にある場合(遠視の乱視)もあります。 また、屈折力の最も強い経線と最も弱い経線は、必ず下図のように縦横の関係にあるわけではなく、人により斜め方向にもなります。この向きを乱視の軸とよび、屈折力が最も強い経線か垂直方向ならば「直乱視」、水平方向ならば「倒乱視」、斜め方向ならば「斜乱視」といいます。 以上は、屈折力の最も強い経線と最も弱い経線が、直交していること(これを正乱視という)が前提でしたが、まれに「不正乱視」という、経線ごとに屈折力が異なる人もいます。正乱視はメガネで矯正できますが、不正乱視はハードコンタクトレンズなどで矯正するのが一般的です。 SEIKO HPより |
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縦方向よりも、横方向のほうが屈折が強い乱視眼です。 |
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乱視眼の矯正には、その乱視軸に合わせ、経線の屈折力が異なるレンズを使用します。 |
乱視の自覚的屈折検査 当店は、「クロスシリンダー+両眼開放屈折検査」の組み合わせで乱視の測定をしています。 |
●放射線乱視表測定 放射線の濃淡の判断で、乱視を測っていく方法です。 この方法でも上手にやれば、制度の高い乱視測定が行えますが、乱視の細かい測定は苦手です。 乱視の種類、度数によりましては、検出されない場合もあります。 |
●クロスシリンダー測定 クロスリリンダーという道具を使用して、乱視を測っていく方法です。 この方法に「両眼開放屈折検査」を組み合わせれば、検出精度が一段と向上します。 |
ビジョンテステー 接近ボックス視力表 当店は、ビジョンテスターを使用しての乱視測定はしていません。 ビジョンテスターを使用して、接近ボックス視力表での検査は、不必要な調節が介入する恐れが高くなります。 これは、乱視の検査に大きく影響します。 こちらにもどうぞ→「度数の選び方2」 当店は、より自然な測定方法であるテストフレームを使用して、乱視測定をします。 ↑テストフレーム |
方向による乱視の分類 | |
・直乱視 眼球の縦方向の屈折が強い乱視 | |
・倒乱視 眼球の横方向の屈折が強い乱視 | |
・斜乱視 眼球の屈折の強い方向が斜めの乱視 |
乱視の空間視の感じ方 乱視眼は、眼球の方向により屈折が異なる眼です。 方向によりレンズの度数が異なる乱視レンズで矯正することになります。 ということは、網膜像の拡大率が方向により違ってくるために、像が縦長に見えたり、横長に見えたり、傾いて見えたりします。 しかし、人間の脳は良くしたもので、このような違和感を取り除く処理能力ももっています。 その処理能力は個人差も大きくて、直ぐ処理できるかたもいますけど、なかかな処理できないかたもいます。 乱視度数が弱ければ、直ぐ処理できるというものでもありませんし、大丈夫かなと思うような強い乱視でも直ぐ馴染んでしまうかたもおられます。 馴染み具合は、そのかたの、度数、メガネ歴、または性格などにより左右されます。 |
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倒乱視(乱視軸が90°の乱視) 右 C−0.75D Ax90 左 C−0.75D Ax90 ・背が高くなったように感じる ・床が遠くに見えるよう感じる |
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直乱視(乱視軸が180°の乱視) 右 C-0.75D Ax180 左 C-0.75D Ax180 ・背が低くなったように感じる ・床が近くに見えるように感じる |
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斜乱視 1 (左右とも乱視軸が135°付近の 乱視の場合)) 右 C-0.75D Ax135 左 C-0.75D Ax135 ・床が左下がりに見えるように感じる ・壁が左に傾いて見えるように感じる |
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斜乱視 2 (左右とも乱視軸が45°付近の 乱視の場合) 右 C-0.75D Ax45 左 C-0.75D Ax45 ・床が右下がりに見えるように感じる ・壁が右に傾いて見えるように感じる |
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斜乱視 3 (右の乱視軸が45°付近 左の乱視軸が135°付近の 乱視の場合) 右 C-0.75D Ax45 左 C−0.75D Ax135 ・床が前あがりに見えるように感じる ・壁が手前倒れに見えるように感じる |
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斜乱視 4 (右の乱視軸が135°付近 左の乱視軸が45°付近の 乱視の場合) 右 C-0.75D Ax135 左 C−0.75D Ax45 ・床が前下がりに見えるように感じる ・壁が前へ倒れて見えるように感じる |
どの線も同じ濃さの放射線を乱視のかたが見ると。 乱視は方向性のある眼ですから、ピントの合い方が方向により違ってきます。 |
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↑放射線視標 乱視がない、もしくは乱視がごく弱度の場合は、どの距離で見ても線の濃さは同じに見えています。 |
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横方向が濃く見えて、縦方向が薄く見えています。乱視のかたは、ピンボケ方向が発生します。 その状態は網膜に投影されます。 |
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縦方向が濃く見えて、横方向が薄く見えています。網膜に投影されたピンボケ像は、電気信号で脳に送られます。 すると、ピンボケ像のせいで脳が(眼が)疲労する確率が高くなります。 |
こちらにもどうぞ→ |
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