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高知 メガネのハマヤは、浜田清と久美+タカアキのメガネ店です。

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間歇性外斜視について

間歇性外斜視とは、ある時は外斜視になり、ある時は外斜位になったりすることです。

斜視と斜位の違い
 ・斜視
眼位(外観)
眼位異常が顕在しています。
見た目にもかなり顕著な眼位異常が見受けられます。

<両眼視機能>
両眼視の異常があります。
両眼でものを見ることはほとんどなく、片眼でものを見ます。
使わない(使えない)方の眼が偏位します。

偏位眼は右眼なら右眼が常に偏位している「片眼斜視」と、左右眼が交代に偏位する「交代斜視」があります。
 ・斜位
眼位(外観)
眼位異常は潜在しています。見た目にはほとんどわかりません。

<両眼視機能>
両眼視は保たれています。
両眼でものを見ることができますが、潜在している眼位異常によりスムーズな両眼視機能が発揮できません。

↑斜視の状態が長くなると、恒常性斜視(ほとんど偏位している斜視)に移行することもあります。
恒常性斜視になり、どちらかの眼に深い抑制が入ると、その眼は弱視になる可能性が高くなります。

間歇性外斜視は、筋肉のバランスを整える手術方法もあるのですが、手術にはリスクも伴います。
手術をしたとしても、1回で上手くいくとは限りません。
そこで、光学的対応として「プリズム眼鏡」の選択もあります。
プリズム眼鏡は眼に侵襲することもなく安全で、かつプリズム度数の変更も簡単にできますので安心です。

事例1

40歳代のA様

子供の時から斜視を指摘されています。
3年前に眼科に行ったが、「手術の必要はない」と言われた。
「長時間パソコンをしているとぼやけて見えなくなる」とのことです。

裸眼視力
右眼 1.2
左眼 1.2
軽い近視がありますが、ほぼ正視です。

眼位(視軸の向き)は間歇性外斜視です。
主に左眼がズレます。

眼精疲労が強く、時々複視にもなります。
複視は遠方でも近方でも発生します。

眼位検査をしますと、検査方法により6△B.I.〜25△B.I.でした。
検査方法によりプリズム量(斜位量)が変化するのは珍しいことではないのですが、A様の場合変動が大きいです。

検査中にも時々抑制が入ります。

  斜位を測定する方法には2種類の方法があります。
融像を完全に除去した状態で測定する方法(Dissociated Phoria)
融像の一部を残したままで測定する方法(Associated Phoria)

当店独自の測定方法も駆使して、斜位を測定します。
 
右眼に特殊なフィルターレンズを装着しています。
右眼と左眼の印象が大きく違うので、通常の融像ができません。

当店は、それを利用して、丁寧に眼位の測定をしています。 
輻輳力(眼球を内側に寄せる力)は強いです。ほぼ正常値まで眼球は寄ってくれます。
ただし、その動きはややぎこちなかったです。

A様は子供の時から間歇性外斜視がありました。

間歇性外斜視のかたの特徴は、「融像力が強い」ということです。
だからこそ恒常性にならず、間歇性ですんでいるということも言えます。

しかし、だからといっても融像力には限界があります。
身体が疲れているときなどは、脳も疲れるので斜視になります。

脳が疲労し、身体も疲労する悪循環になりやすいのも間歇性外斜視のかたの特徴です。

A様の調製度数
R 右眼 S±0・00 3△B.I.
L 左眼 S±0・00 3△B.I.


プリズム矯正量は少なくしています。
プリズム矯正することにより、立体視機能が向上しました。

A様の外斜位、外斜視には、視機能トレーングが有効ですから、毎日トレーニングをしていだくようにお願いしました。

今後、視機能を考慮に入れて調製していきます。


眼科では間歇性外斜視は手術をせずに「経過観察をする事も多い」と聞いています。
恒常性斜視ではないですから、経過観察も一つの方法なのでしょう。

A様が3年前に行かれた眼科も経過観察ということでしょうか。
しかし、何もしないで経過観察をしていても間歇性外斜視が良くなるとは思えません。
両眼視機能があるといっても、完全ではなく、視覚機能異常の問題は残ったままです。

この問題は深径覚不良にも繋がりやすいです。
深径覚不良は、日常生活に支障をきたす場合もあります。車社会である四国では交通事故の危険性が高くなります。

深視力(深径覚)、遠近感覚が不良の原因には、眼に関する事として
1、視力の不良(遠視、近視、乱視など)
2、眼位のズレ(斜位、斜視など)
3、不同視(左右の度数差が大きい)
4、眼球運動の不良(眼を内よせする力不足、眼を外よせする力不足など)などがあります。

眼精疲労の問題も残ったままです。

眼精疲労があるということは、融像している証拠でもありますが、斜視量以上に融像しないと両眼視ができないので、その負担は相当なものになります。

その負担に耐え切れず、複視が発生し、複視を解消しようとする脳の防衛反応として完全抑制をする恐れが出てきます。

 
眼球は外界の情報を集める役割で、両眼からの情報を融像して、ハッキリ見えさせるのは脳の役割です。
「脳で見ている。脳で感じている」ということです。
 
眼と脳の関係が悪くなると、脳は眼からの情報を拒絶します。
この作用が「抑制」です。

間歇性外斜視のかたには、積極的に光学的対応と視機能トレーニングをしたほうがいいと思います。

経過観察という何もしない「ほったらかし」は視機能的には良くないでしょう。

  
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